何度言っても伝わらない理由と、子どもが理解する仕組み

毎日同じことの繰り返し。何度言っても伝わらないのはなぜ?

うちの子って全然話が通じないんです。手を洗いなさいとか、靴を揃えなさいとか、毎日毎日同じことを言ってるのに全然分かってくれなくて。子どもってみんなこうなんですか?何度も同じことで注意するの、もう疲れちゃいました。

お母さん

ますみん

何度も同じこと言ってるのに通じないと、確かにお母さんも疲れちゃいますよね。実は、大人の脳と子どもの脳は色々違いがあって、子どもに伝わるように話すにはいろんなコツがあるんです。今から一緒にみていきましょう。

何度言っても子どもが言うことを聞かない理由

言葉が話せる=話が通じるという勘違い

毎日毎日同じことばかり、何度言わせるんだと思うこと、子育てしていると起こりますよね。どうして分からないんだろう、何回言っても直らない、伝わらない。そのうちにお母さんはイライラ、子どももイライラ…。負のスパイラルに突入なんて、よくある話ではないでしょうか。

上手に話せるようになってくると、大人はついつい、通じるものだと思って話しがち。でも実は、言葉自体が上手に話せるようになっても、大人の言うことはなかなか子どもには理解できないのです。主な理由は3つ。

  1. 単純に言葉の意味を理解できない
  2. 状況をつなげて考えることができない
  3. 言われたことを覚えておく記憶野が育っていない

は、単純に大人の使う言葉が難しすぎたという場合。聞いたことない言葉は大人でも分かりませんよね。

は複数の出来事(事実)を関連づけて考える想像力が未発達であること。
小さな子どもの脳は事実を事実として捉えることはできますが、それらの関連性を想像で補い結び付けて考えるのが難しいのです。

は子どもの記憶野の発達と関係しています。
短期記憶が未発達なため、違う刺激があるとひとつ前のことを忘れてしまうのです。言われて放っているのではなく、言われたことを覚えていない、と言うのが本当のところ。

だから「何度言ったら分かるの!」と怒鳴ったとしても、子どもにすれば「今初めて聞いた!」となりがちです。

感情的に怒るのは無駄。でも理屈を一生懸命説明するのも同じくらい無駄

子どもが言葉を話せるようになると、ついつい大人は話が通じるものだと思ってしまいがち。でも実は、子どもの脳はまだまだ発達途上で、大人と同じようにはいかないものなのです。

だから「言うことを聞きなさい!」「何度も同じこと言わせないで!」と腹が立ったりイライラしたり。お母さんの立場に立つと、そんなことは日常茶飯事ですよね。でもそれを子どもにぶつけたところで

「え?なんのこと?お母さんなんで怒ってるの?」

となってしまいます。

そして子どもによって、お母さんが怒っているのが当たり前になって叱っても効き目がなくなったり、反対に萎縮してお母さんの顔色を伺うようになったりします。

また「どうしてダメなのか」を根気よく説明し、分かってもらおうとすることもあるでしょう。でもこれもあまり効き目はありません。

上に書いたように小さな子どもは想像力が未発達で「みんなが迷惑だから」などと言っても「誰が、なぜ、どのように迷惑なのか」が想像できません。また、抽象的な事柄を理解する力が弱いので、迷惑という言葉の概念も理解できません

つまり、普通に話して諭すのでは、子どもに理解してもらうのは難しい、ということなのです。

子どもに“約束”が通じない訳。理由は脳の仕組みにある

MEMO
約束とは、未来のことについて当事者同士であらかじめ取り決めを行うことです。そして、約束を果たすとは、過去に取り決めたことを思い出して実行すること。

ここでのキーワードは過去未来

上に書いた通り、子どもは短期記憶が未発達で、未来のことを想像できない…つまり、そもそも約束すること自体が、結構無駄かも?というような状態なのです。

ええ?じゃあ子どもに約束を守らせるにはどうしたらいいの?どうやってしつけをするの?そもそも約束するのが無駄ってどういうこと?なんおかする方法はあるんですか?

お母さん

ますみん

心配しないで。生活に必要な約束事は、習慣にしていくことができます。ちゃんと子どもに伝わる話し方を選べば、子どもは分かってくれますよ。

子どもに効果的に伝える簡単な方法ふたつ

曖昧語を避けてできるだけ具体的に伝える

例えば部屋を片付けてほしい時に「片付けなさい」と言います。しばらくたっても床に色々と落ちたまま、という時、お母さんは「片付けていない」と思うでしょう。

ところが子どもは「え、机の上のもの片付けたよ」と思っているかもしれません。片付けという言葉が抽象的なため、お母さんの思う片付けと子どもの思う片付けのゴールが異なっているのです。

お母さんが思う片付けを子どもに実行してもらいたいなら、できるだけ具体的に伝えましょう

「床に落ちている靴下を洗濯機に入れてね」という具合です。

MEMO
曖昧語を具体的に言い換えた例
  • ✖️きれいにしてね ➡︎ ◯床に落ちてる紙をひろってゴミ箱に入れてね
  • ✖️ちゃんとしてね ➡︎ ◯椅子にまっすぐ座ってね
  • ✖️しっかりしてね ➡︎ ◯大きな声でお返事してね

「話す」より「見せる」が効果絶大!

また、子どもは視覚でものごとを理解する率が高いので、言葉で何度も伝えるよりも、好ましい状態を見せた方が理解が早いことも多いです。視覚化が上手にできると、子どもへの指示やしつけもスムーズにできます。

例えばきれいに片付けてほしいのなら「片付いた」状態とはこういう状態を指す、ということを目でにて共有することが大事。まずは子どもと一緒に楽しく片づけましょう。そして片付けが終わってからすっきりした部屋で「片付いたね」とお母さんが言うのがポイントです。

こうすることで、お母さんの「片付いた」というイメージを子どもが視覚で理解できます。繰り返すことで「ここまで綺麗になって片付いたというんだ」ということを、理解できるようになるのです。

MEMO
保育園や幼稚園のおもちゃ収納をよく見ると「積木」「ブロック」「おままごとの道具」など、しまう場所がイラストや写真で示されていることが多いのに気づくはず。あれも視覚化です。どこにしまうかが目で見て分かるようになっています。

なにも片付けに限ったことではありません。お手洗いの床にスリッパ のマークを置く、ボタンの留め方もお母さんがまずゆっくりやって見せる…こういったことが全て視覚化であり、子どもにとって分かりやすい手本になります。

なるほど、ただ言って聞かせるよりも効果的な方法が色々あるんですね。今までそういえば、しっかりしなさいとかちゃんとしなさいとか、抽象的すぎたのかも知れません。具体的な指示と視覚化を、ちょっと意識してやってみます。

お母さん

ますみん

そうそう、難しく考える必要はないんですよ。ぜひ一度トライしてみてください!きっと違いにびっくりすると思いますよ。 特に視覚化の効果は絶大!ぜひ意識して取り組んでみてくださいね。