子どものしつけ方「5つのポイント」日常生活を視覚化すると自然にできるようになる

子供のしつけ方

子どもが言うことを聞かなくて困っています。口が酸っぱくなるほど言っても片づけないし、全然こちらの言うことを聞かないんです。みんなしつけってどうしてるのかしら。

お母さん

ますみん

困っているのはお片づけだけかしら?
いいえ、もちろん片づけもなんですが、例えば靴を揃えて脱ぐとか、お行儀良く食べるとか。そういった日常のことがなかなか上手にしつけられなくて困っているんです。

お母さん

ますみん

日常生活のちょっとしたことを意識するだけで自然に子どもが行動する方法があるので、今日はそれをお伝えしますね。

子は親の鏡と言われる理由。秘密は脳の仕組みにあった!

 

ますみん

この前、お友達がこんな看板をSNSに投稿しているのを見かけました。

子供のしつけ

ますみん

親としては耳の痛い話ですよね。でもこれはある意味すごく正しくて、だからこそできることがあるんです。子どもの何でも見て覚える、という特性をしつけに活かすことができるのです

 

子どもの情報収集は、90%以上が視覚に頼っている

認知特性といって、どうやって情報を収集するかは人によってばらつきがあります。
コミュニケーションにおいては、以下の3通りが挙げられます。

  • 視覚による情報収集が主に働く人
  • 聴覚による情報収集が主に働く人
  • 身体感覚(体験・肌触りなど)による情報収集が主に働く人

小さな子どもは脳の仕組みとして視覚による情報収集に大きく頼っています。その率なんと90%以上とも言われています。小さな子どもは目で見て覚えることがとても得意で、見ただけで理解して覚える、ということができるのです。
反対に過去の経験や人からの助言などを頭の中で組み合わせて判断できるようになるのは、子どもによってばらつきはあるけれどだいたい小3以降。
それまでは目で見たものがものすごく大きな意味を持ちます。

ますみん

「子は親の鏡」なんて言われる理由のひとつもここにあります。子どもは視覚情報で物事を覚えるので、親をはじめとする身の回りの人が「何を言うか」ではなく「何をしているか」で物事を覚えてしまう。上の看板は言い得て妙ですよね。

しつけは完璧じゃなくていい理由

「子どもは親を見て育つ」
「子は親の鏡」

こんな風に昔から言われるほど、親が子どもに与える影響は大きなもの。特に「子どもは何でも親の真似をする」なんて言われると、背筋が伸びる一方で、いつも完璧な姿を子どもに見せないといけないというプレッシャーを感じるお母さんも多いようです。

でも心配ご無用。
子どもにしつけをするためにお母さんが完璧である必要はありません。むしろ完璧な姿ばかり見せていると、子どもは「間違えないのが正しい=間違えたり失敗したりする自分はダメな存在」と思いこんでしまうことも多いんです。

不思議に感じるかもしれませんが、お母さんを始めとする周りの大人がしっかりすればするほど、子どもは自分で考えることを放棄します。失敗のモデルケースを知らないまま育つと、自分が失敗した時に必要以上に自分を責めます。そして失敗するからやらない、と何にでも消極的になってしまったり、これは自分のせいじゃない、と人に責任を押し付けたりするようになるのです。

お母さんは肩の力を抜いて、失敗は怖くない、失敗しても取り返しがつくんだよ、という姿を見せるのがいいですね。「あ、間違えちゃった、ごめんごめん」と笑い飛ばせるくらいで行きましょう。

「子は親の真似をして育つ」のに、お母さんがちゃんとしてなくても別によいってことですか?なんだか矛盾しているような…。

お母さん

ますみん

そうね。もちろんお母さんがすごくだらしなくていいですよ、ということではないです。でも毎日完璧なんて人間だから無理。疲れて洗濯物をたためなかった、なんてこともあるし「今日はご飯作りたくない!」なんて気分のときもあるでしょう。そんな時に無理をする必要はない、ということ。むしろ失敗を見せることで、子どもの対処力も上がります。

日常生活のしつけは「視覚に訴える」5つのポイント

ますみん

お母さんが気を楽に持てるためにも、生活の中でいろいろなことを視覚化しておくといいですよ。見て分かると子どもは自然にできるようになります。いろんな例を交えながらご紹介しますね!ぜひ参考にしてください。

子どもに日常生活の行動をしつけたければ、徹底して視覚化してみるのをおすすめします。
毎日同じことを何度も言うのは、注意するこちらはもちろん、言われる側にも大きなストレスになりますね。しつけがうまく行かないだけではなく、お互いにイライラをぶつけ合って悪循環、なんてことも起こります。

そうならないためには、今まで口で言っていたことを目で見て分かるようにするのです。視覚化するだけで、かなりのことが解決するのにびっくりするお母さんは案外多いですよ。

下に分かりやすい視覚化の例をご紹介しますので、やりやすいところから取り入れてみてください。

玄関やトイレに“足跡マーク”を設置する

小児科や幼稚園のトイレでよく見かける光景を家庭にも応用できます。毎日毎日、口酸っぱく「靴は揃えて脱ぎなさい!」と言っても、子どもが自然にそれをできるようになるのは至難の業。ところが足跡マークを置くだけで、目で見て分かるのでびっくりするくらい揃えてくれるようになります。

ランチョンマットを使用する

食事のマナーも、ランチョンマットを敷くことで大幅に改善できます。ランチョンマットには食事をするエリアを四角く囲う効果があり、子どもにも「この場所で食べるんだ」という意識付けができるのです。すぐに立ち歩いたり、体ごと横を向く癖がある子には特によいでしょう。

また、ランチョンマットの上に食器やお箸を並べることで、自然に正しい配膳の位置も覚えてくれます。

どこに何をしまうのかをイラストで表示する

おもちゃや洋服などは、引き出しにイラストシールを貼るのがおすすめです。
小さな子どもは記憶の要領も小さいので「何番目の引き出しに何を入れる」と覚えていることは難しかったりします。ですが、イラストで表示されているとパッと見て理解できるので、どこにしまうかすぐに分かり、行動に移しやすくなります。

生活の流れは“やることボード”で可視化する

一日の生活の流れは「やることボード」を作成して可視化し、毎日必ず目にする場所に貼っておくといいでしょう。目に入るだけで自然と脳に蓄積されていき、少しずつできるようになります。
また、ボードに書いてあることができたらマグネットを動かす、シールを貼るなど、ご褒美も可視化すると効果がUP!「これだけできたんだ」という満足感に繋がり、やる気が続きます。

親が見本を見せて“目で見て覚える”を繰り返す

仕組みにしにくい行動ってありますよね?例えばボタンの付け方、お箸の持ち方や歯の磨き方などは、言葉で説明するのが難しいのはもちろん、イラストや写真でも分かってもらいにくい部類のものです。
そういう場合はやはり親がお手本を見せるということになります。

「今からやるからよく見ててね」と声をかけ、子どもによく見えるようにゆっくりと教えたい動作を見せましょう。一度だけでなく、何度でも繰り返して見せるのがポイントです。真剣に見ているうちに、子どもはその動きをインプットしていきます。手先が不器用な分少し時間はかかりますが、練習を重ねれば上手にできるようになります。
上達したら「できたね」と言ってあげてください。子どものやる気もグンとアップしますよ。

しつけは何歳から?

では、子どものしつけは「何歳から?」すれば良いのでしょうか?このご相談も非常に多いので合わせて読んでみてくださいね!

しつけはいつから?何歳から?と思っている人にオススメな行動科学