正論を振りかざして攻撃してくる「正論モンスター」の種類とその対処法

正論モンスターの種類と対処法

ますみん

正論モンスター、という言葉を聞いたことがありますか?正論を振りかざし「これが正しい、お前は間違っている」と人の心を攻撃してくる困った人達のことです。

このSNS時代、スマホを開けばそんな正論モンスターたちがたくさん。自分をモンスターだとは気づかずに、小さな画面越しに主張してきます。そんなスマホの中のモンスターなら、画面をそっと閉じて自分を守ることもできます。

では現実世界のモンスターはどうでしょう?

子どもを産んでお母さんになった途端に世の女性達は気づくのです。
「母になるということは、正論モンスター達とのエンドレスな戦いである」と。

正論モンスターはとても親切な人である

正論モンスターはとても親切な場合があります。少なくとも、言ってる本人たちは心底親切のつもり、ということが多いのです。今回はそんな「親切なモンスターとその対処法」について解説していきます。

モンスターその1:自分の経験が全てであるかのように話す人

例えば子どもの夜泣きに困っているとして

「えー、うちの子は4ヶ月ごろには朝までぐっすりだったよ♪」
「だってたっぷり母乳が出たから、いつもお腹いっぱいでよく寝てくれたし♪」
「お母さんが気にしすぎなんじゃない?お母さんの気持伝わるって言うし」
「寝ないー!ってイライラしてるから余計寝ないんだよ、多分♪」

と自分の経験を元に私がこうだったからみんな同じはず!と思い込んでいる人です。

こういう人の特徴は、自分の時はこうだったから、という経験に基づく情報を沢山くれることです。中には「そんな事知ってる」「いや、あなたの子とウチの子は違うし」と突っ込みたくなるようなことも。

ますみん

一見責められているように感じるけれど、こういう人たちは「自分の経験が少しでもあなたの役にたてば」と思っている人が多いの。「私はこうしたらうまくいったわ。あなたもきっと同じようにすればうまくいくわ!」と励ましているつもりのことが多いのよ。

モンスターその2:時代遅れの情報を正しいと信じている人

これもよくありますね。自分より少し年代が上の人からのアドバイスに、今の常識ではそうじゃない、というものが含まれることがあります。

ますみん

よく言われる例が日光浴。今は母子手帳にも赤ちゃんのうちは1日10分まで、などと書かれているけれど、昔は1日30分以上、しっかりと陽の光を浴びせるのが常識だったの。今と昔で常識が異なる時に、昔の常識を「これが正しい」と主張する人に困った経験、あるのでは?

特に医学的なことはデータを見せて説明したりしてみても、こういうモンスターは頑なです。

「だってお医者さんがそう言ってたわよ」
「昔テレビで見たことがあるわ」
など、何十年も前に仕入れた情報で、あなたを苦しめます。

人は権威に従う生き物です。自分が子育て真っ只中で困っていた時に仕入れた情報、お世話になったお医者さんの先生や、テレビは正しいと信じられた時代のニュース(どちらも権威です)は、しっかりと「正しい知識」として刻まれています。

そして「いやいや、あなた変な事言うわね、こっちが正しいのよ」と譲らないのも、親切心からの行動です。そうすれば子どもがすくすく育つと信じているから。こんないい情報、知らないなんてもったいない!教えてあげなくちゃ、と思っているのです。

現実世界の正論モンスターはとても近い関係の人である

さて、親切な正論モンスターの種類が分かったところで、実際問題こういった人はどこに生息しているのか考えてみましょう。

上の例ですでに「このモンスター知ってる」と思い当たった人。そのモンスターとの関係性は結構厄介だと思った人が多いのではないでしょうか。単なる知り合いなら少しずつ合う回数を減らしていく、挨拶だけの関係に留める、などができます。でも親切な正論モンスターは、案外近い場所にいることが多いのです。

ケース1:学生時代の友達・先輩ママまたはママ友

結婚する前からの友達であなたより先にママになった人や、園で出会ったママ友など。気を許しているからこそのアドバイス・仲良くなりたいからこその親切(なつもりの意見)が多いです。

ケース1の困る点
●対等の立場だったのに、先輩風を吹かされている気持ちになる
●自分の育児が全てのような語り口に辟易する
●相手が変わってしまったように感じて悲しい
●なんだかちょっと見下されている???ように感じる

ケース2:実両親・義両親・子どもの頃から知っている近所のおばあちゃん

こちらは「昔は〇〇したものだったわ」「私達が子育てしていたころは〜」の昔語りが多いのが特徴。案外実母からのこういった言葉に傷つくお母さんは多いものです。逆にお姑さんに言われると「嫁いびり!」と思い込んでしまう人もいますが、本当に本当に親切100%のつもりの場合も案外多いので、そのへんの見極めは重要かも。

ケース2の困る点
●なかなか反論しづらい関係性。反論したら後に響きそう
●「私があなたくらいのころは〜」って、生まれてませんから知りません!と言いたくなる
●人生の先輩が言うことは正しい、という風潮
●正しいことを言っても、いつの間にかこちらが悪いことになってる

ますみん

どちらのケースも関係を簡単に切れないことが、お母さんたちの気持ちを圧迫します。そんな風に言われるならもう会いたくない、と思ってもそうはいかない、という、とても近くて濃い関係性なんです。
じゃあどうする?

あなたをやり込めたいのではなく、あなたの役に立ちたい

上で述べてきた通り、身近な正論モンスターはあなたをやり込めたいのではありません。本人は至ってシンプルな親切心で動いています。

親切な正論モンスターの気持ち
●私の経験がきっと役に立つはず!
●ちゃんと正しい情報を教えてあげなくっちゃ!
●間違ってるから正してあげなくっちゃ!
●本当に本当に、あなたの役に立ちたい!

お母さんとしては、一生懸命子育てしている時に横からあーだこーだ言われたくないのが本音。でも、だからといって反論ばかりしていると喧嘩になるし、近いからこそ関係が悪化してしまってギスギスします。そうすると相手のやること全部に腹が立って、ストレスレベルもMAXに。「もう顔も見たくない!」なんて思うようになるのは避けるには、モンスターたちの一番大きな願望を満たしてあげることです。

「役に立ちたい」気持ちを満たせば、モンスターの出現は目に見えて減る

「役に立ちたい」と思ってくれているなら、それはよくよく考えればありがたいこと。ならば、それを満たしてあげればいいのです。口出しやダメ出しはその手段。良かれと思ってのことなので、違う方法で「役にたった」と実感してもらえれば、気持ちが満たされるので正論攻撃は減ってきます。

ここは思い切って甘えてみましょう。

最新の情報はママ友からゲットする

「今度幼児教室通わせたいの、いいところ知ってる?」
「幼児食のアレルギー対応してくれるレストラン教えて」
「このメーカーとこのメーカーの抱っこひもで悩んでるの。どっちがいい?」

など、ちょっと先輩だからこそあなたより詳しいであろう情報をもらうのもひとつの手。自分が本当に欲しい情報を教えてもらいましょう。同じ知識や経験談でも、自分が欲しい情報なら詳しく聞けます。

実母・義母には時間と体を貸してもらう

「どうしても美容院に行きたいので、2時間だけ子どもをお願い」
「ちょっと風邪を引いてしまって辛いので、申し訳ないけど夕飯を差し入れてほしい」
「子連れの買い物が大変なので、一緒に行ってくれないか」

など、おばあちゃんの場合は情報ではなく時間をもらいましょう。孫と一緒という嬉しさはもちろん、かわいい娘の頼みなら、と嬉しく思うおばあちゃんは案外多いものです。お母さんも少しは息抜きできて一石二鳥。

願望を他で満たした上で、譲れないことはしっかりと伝える

いろいろと言われることに「いやそれは」「今は時代が」と反論したくなるのは当たり前。でもそれをしていても水掛け論で、お互いに疲れるんです。それよりも上に書いたように「役に立ちたい」という気持ちが正論という形で暴走しないように、別の形で満たしてもらってください。

その上で親として譲れないこと、例えば子育ての方針やアレルギーのことなどは、はっきりNOと伝えましょう。返す刀で反論されると相手もエキサイトしますが、しっかりとコミュニケーションを取った上でのNOなら相手を傷つけることもありません。

親切な正論モンスターが身近にいたら、まずは別の形で甘える。そうすることで自分のニーズも相手の願望も満たされたwin-winの関係を築くことができます。良い関係が築けたら、たまに顔を出す正論も聞く耳を持てるということもあります。

思い切って甘える。やってみてくださいね。